旅するカホン Maletin II 金具のない新シリーズ誕生
収納時に厚さ10cmと超コンパクトになる組み立て式 旅するカホン Maletin が進化しました。
独自システムにより外側の金具を全廃、組み立てしまえば、通常のカホンかそれ以上の響きを表現してくれます。
2025年7月1日 オフィシャルショップにて販売開始 予定価格66,000円(税・送料込み)








進化はtweetから、そして金具が無なくなった
Maletin IIは、大谷滉(LA SEÑAS-OSAKA代表)氏のtweetから始まりました。
大谷氏「どうして、組み立て式のカホンは外側に金具があるのか?」
nmcajon「それって、私に言ってます?」
大谷氏「そういう訳ではないですけど、金具がなければフラメンコでも気にせず叩けますね。自作されている方を見たことがあります。」
nmcajon「実際に作っている方がいる?リサーチしてください。そして作ってみましょう」
こんなやり取りの結果、Maletin IIが誕生しました。
Maletin IIはどんなカホン
大谷滉氏コメント
【経緯】
Maletin Ⅱが生まれたきっかけは、SNSでの何気ない呟きからでした。
フラメンコ奏法の中でカホンの側面を叩くテクニックがあり、僕もその奏法を使うことがあります。
フラメンコに限らず歌もののサポートであっても、例えばドラムセットのクローズドリムショットのようなニュアンスを出したいときに側面を使っていました。
ところが組み立て式のカホンの多くは金具が側面にはみ出しており、そういった理由から組み立て式カホンの導入を断念していたんです。
ところがNM CajonからSNSに反応をいただき、やり取りを重ねる中で共通の認識があったことがわかりました。
それは僕の師匠である高野正明氏の自作していたカホンが、金具が外にはみ出ないものだったということです。
そこから試作品の完成まで何度もやり取りし、ついに完成したMaletin Ⅱは良い意味で「普通のカホン」でした。
これが組み立て式なのかと驚くくらいの完成度だったことを記憶しています。
【音について】
一言で表すのであれば「タイトで反応が良いカホン」です。
まず特筆すべきは低音のタイトさです。
カホンの多くは低音をふくよかに鳴らす工夫がされていますが、それは近年ドラムの代替品としてカホンの音が変化してきたように思います。
Maletin Ⅱは低音がタイトでアコースティックな鳴りがします。
マイクを通した音は扱いやすく、無駄に伸びる低音がないためフレーズがクリアに聞こえます。
さらに高音の反応が気持ちよく、細やかなフレーズもくっきりと聞こえてきます。
フラメンコでよく使われる爪を使った奏法も、ひとつひとつの音が輪郭をもって鳴ってくれます。
「組み立て式の中で選ぶ」ではなく、「数あるカホンの中から選びたい」それがMaletin Ⅱだと感じました。カホン本来の音がします。
実は側面の音は、組み立て式のカホンのほうが通常のカホンよりも構造上よく鳴ってくれます。
そういった意味でも、選ばれるカホンになるのではないかと実感しています。
【持ち運びについて】
そんなカホンが普通のリュックに入るのは、本当に画期的なんです。
例えば、電車移動がメインのパーカッショニストであれば、カホンとジャンベ、スネアも持って行きたいとなったときに運び切れません。
僕は普段、機材を大きなスーツケースにまとめて運搬していますが、カホンがそのスーツケースに納まることはまずあり得ません。
ところがMaletin Ⅱであれば、スーツケースにまとめて運べるんです。
PV撮影の日はカホンのみの運搬だったのでリュックで背負って移動したのですが、いつもならエレベーターや電車の中でぶつかってしまっていたところをスムーズに運ぶことができました。
パーカッショニストなら頷いてもらえるかと思いますが、通勤ラッシュの満員電車の機材運搬は本当にしたくないですよね。
それもMaletin Ⅱなら全く心配いりません。
【組み立てについて】
組み立て・解体は慣れれば数秒でできます。
特別な工具は必要なく、素手てパチンとはめれば終わりです。
カホンの強度としては、組み立て式の中でもかなり高いと思います。
叩いている間に歪みなどの不安を感じたことはありません。
【西陣織の帯について】
Maletin Ⅱは特性上、外側に金具がないため収納時にそのままでは固定できません。
帯のようなものが必要とのことで、僕から西陣織の帯を提案させていただきました。
僕も出身が京都の南部ということもあり、京都のNM Cajonであれば京都に関連する商品になればいいなと考えていました。
加地織物さんの西陣織の帯は触り心地がよく、Maletin Ⅱをより旅に連れていきたくなるカホンにさせてくれました。
項目 | 仕様 |
大きさ(演奏時) | 幅300mm x 奥行300mm x高さ 468mm |
大きさ(収納時) | 幅300mm x 奥行100mm x高さ 468mm |
ボディ材 | 国産栗 15mm厚 |
打面材 | フィンランドバーチ 2.5mm厚 |
裏板 | シナ合板 2.5mm |
響線 | 4 X 2 全弦独立チューニング可 |
色 | ボディ:ロハスオイルクリア 打面:ロハスオイルエメラルドブルー |
付属品1 | 西陣織ベルト ・伝統工芸である西陣織を使ったベルトがカホンをしっかりホールドします。 ・ループが重なりあった感じを金糸、銀糸を織り込み表現したデザインになっています。光り輝く様子をお楽しみください。 |
付属品2 | 響き線チューニング用ミニスパナ |
PV
ギター&ボーカル編 曲名:セブンスコード/さんかくとバツ
Cajon:大谷滉さんx Gt&Vo:名切翔輝さん(さんかくとバツ)
撮影:山森直樹さん
撮影場所:和音堂
ピアノDUO編 曲名:Stack Up/田中志帆
Cajon:大谷滉さんxPf:田中志帆さん(sense of life)
撮影:山森直樹さん
撮影場所:和音堂
カホンソロ編 大谷滉さん(LA SEÑAS-OSAKA代表)
撮影:山森直樹さん
撮影場所:和音堂
組み立て方法及び収納方法
撮影:山森直樹さん
撮影場所:和音堂
製作スタッフ
Cajon製作 NM Cajon Workshop 水上信之
共同開発・アドバイザー・演奏 大谷滉さん(LA SEÑAS-OSAKA代表)
撮影 山森直樹
製作協力 株式会社加地織物
PV演奏 Pf:田中志帆(sense of life)、Gt&Vo:名切翔輝(さんかくとバツ)
PA 長谷川和宏(和音堂)
撮影場所 和音堂
(敬称略)
共同開発者・アドバイザー 大谷滉さん プロフィール

幼少期から和太鼓チームに参加し、中学時代にドラムを始める。高校卒業後ESPエンタテイメントに進学し、本格的に音楽活動を開始。
ESPと同時に入学した関西大学ではJazz研究会に入り、ジャズセッションを重ねる。
卒業後は、Rockを中心にPops / Jazz / Latin / Flamencoなど幅広く活動。20代前半に自身のロックバンド「アカルイミライ」を立ち上げ、EMERGENZA JAPAN 2016でファイナリストに選出。MINAMI WHEEL 2017にも出演するなど、 精力的に活動する。現在は、「LA SEÑAS-OSAKA (ラセーニャス大阪)」のリーダー、「monocalring」のメンバーとしても活動。
ソロプロジェクト「MukugeErica」での楽曲製作のほか、主催企画「命のショウメイ」「#文化開花前線」を立ち上げ、イベント制作も行っている。
主な共演・参加アーティストは、さけもとあきら / 小此木麻里 / サキタハヂメ / 池田安友子 / 田島隆 / 日野浩志郎 / 上林功 / 福島美帆など(全て敬称略)。